ちっちゃなエイヨルフ 感想

多少ネタバレしてるので隠します。
題名を見た瞬間はファンタジーかと私の短絡的な脳は解釈してた訳ですが、そんな解釈とはほど遠い内容でした。
少しずつメッキが剥がれて本性が露わになっていき、静かに関係が壊れていく。最後に救いはあったのかどうか、それはきっと見た人それぞれの印象によっていくとは思うんですが、そこは重要ではなく、人が如何に愚かしく滑稽かを見せつけられる内容でした。
幕間の音楽や照明もよかったです。無駄を一切排除して、必要最低限でしか装飾しない。それがこの内容にしっかりとあっていて素晴らしかったです。
芝居で一番惹きつけられた場面は、主人公であるアルメルスの妹であるアスタがアルメルスに抱いていた想いが一つの台詞を聞いて一瞬にしてなくなる場面。それまであったアスタの空気感がガラリと変わったのが印象的でした。役者さんを見ていると、一人一人の身体の動きや心情の動きがとても細かく丁寧で、もっともっと他の人の芝居を見て吸収していかねばと奮い立ったりしました。